1. 期末試験そのものの結果

期末試験

受験者数は74人でした(この他に1名の追試受験者がいました)。期末試験(72点満点)の最高点は68点,最低点は8点,平均点は32.4点,中央値(メディアン)は31.5点でした。なお,平均点では小数点第二位が四捨五入されています(以下同じ)。また,平均点と中央値とでは期末試験非受験者は除外されています(以下同じ)。

期末試験の点数表
最高 最低 平均 中央
試験合計(72点満点) 68 8 32.4 31.5
[1] 私的所有と商品交換(18点満点) 18 1 8.7 8
[2] グローバル化と一国経済政策(18点満点) 18 0 9.0 8.5
[3] 銀行制度と利潤率の均等化(18点満点) 18 0 8.7 8
[4] 所有と機能との分離と貸付資本・株式会社(18点満点) 18 0 6.0 5
ヒストグラム

以上,期末試験のみの結果のヒストグラム(=度数柱状図)は以下のとおりです。

あえて言うと,58点以上の上位グループと,53点以下の下位グループとに別れているように見える。

2. 平常点

授業内小レポート

ビデオを観ての授業内小レポート(8点満点)は4回行なわれました(合計32点満点)。採点ポイントは以下の通り。

  • ビデオをきちんと見ていたか。(漠然とした抽象的な一般論しか書かれていないレポートは駄目)
  • 論評が論理的であったかどうか。(論評は感想・疑問でもOK。なお,論評が無くビデオの粗筋しか書かれていないレポートは減点)

詳しくは以下のページをご覧下さい。

なお,今回の授業内小レポートについては,12月09日の回と01月13日の回とに,Web上の情報資源を転載したものが見付かりました。このような剽窃行為については,既にWeb上では,11月19日には,単位を出さない旨を,公表していましたし,また講義内でも禁止する旨を強調していました。しかし,初回のガイダンスで周知徹底していなかったということを鑑み,また講義内では禁止を強調してはいたが,単位を出さない旨は強調していなかったということを鑑み,今年度は,このようなレポートには,マイナスの点数,−5点を付けました。(課題図書の感想文においては,課題の中で剽窃禁止を強調しているから,やや事情が異なると判断しました)。

どの情報資源を転載したのかについては,その情報資源のURLとその情報資源をアーカイブしたウェブ魚拓のURLとを,Blackboardの成績管理の当該レポートの点数についてのコメントの中で明示しておきました。また,ウェブ魚拓のアーカイブが何らかの事故で失われてしまうことに備えて,私が使用しているPCのローカルディスク上にも当該情報資源のコピーを保存しています。

今年度のこの講義では,感想文を書く際に,学生がWeb上での情報資源を参照することは禁止していませんでした。しかし,代理提出はもちろんのこと,他の学生のレポートやWeb上での情報資源を写すことは禁止していました。来年度は単位を出さないことにします。

ともあれ,Web上の情報資源を転載した学生は単位を落とさなかったものの,結果的に,成績評価はワンランク下になってしまいました。これに対して,たとえ白紙で提出しても,0点未満の点数は付きません。

各小レポートの平均点(レポート未提出者および定期試験未受験者は除く)は以下の通り(小数点第二位四捨五入)。レポート提出者数(人)は実際の提出者の中から定期試験未受験者を除いたもの(平均計算の際の分母)。ただし[]の中に参考値として実際の提出者の人数を出した。

小レポートの平均点
レポート提出者数(人)[実際の提出者数(人)] 平均点(点)
租税回避(11月25日) 62[66] 5.1
サブプライム危機(12月09日) 60[66] 4.5
トップ光学機器メーカーの不正会計(01月13日) 68[73] 4.6
鉄道事故に見る会社の責任(01月20日) 63[68] 5.2

ボーナス点として,冬季休暇を想定して,レポート(15点満点)を課しました。採点ポイントは以下の通り(重要なもの順)。

  • パクリ(剽窃)がないかどうか。特に──
    • 出典の明示無しでのWeb等からのコピペ
    • 他の学生からのコピペ
  • こちらが提示した三つの論点をすべて取り挙げ,しかもそのそれぞれの論点を明確に区別できるように分けて書いているか。
  • 自分の意見を明確にしているか,また論理的に筋道が通っているか。
  • 著者の意見を正確に捉えているか。

冬季休暇時のレポートの提出者数は12人(すべて定期試験受験者),最高点は14点,最低点は5点,平均点は10.2点でした。

リアクションペーパー

授業内レポートを課していない回には,随時,リアクションペーパーを受け付けていました。リアクションペーパー提出には最大3点のボーナス点を加点しました。

リアクションペーパーについては,厳格な採点基準はありませんが,参考として以下のページをご覧下さい。

3点満点のリアクションペーパーの平均点等を掲載するのは無意味なので,その提出者数だけグラフで掲示しておきます(提出者数の中には定期試験不受験者も含まれています)。

09月23日は43人,09月30日は54人,10月07日は52人,10月14日は55人,10月21日は47人,10月28日は50人,11月11日は52人,11月18日は50人,12月02日は42人,12月16日は46人。

3. 成績評価の結果(総計)

成績評価は,(1)上記試験点数(72点満点)に,(2)ビデオを観ての授業内小レポート点数(各8点満点,合計32点満点)を加算したもの(合計104点満点)に基づいて行なわれました(試験点数の割合が約69.2%,小レポート点数の割合が約30.8%)。この104点満点に,ボーナス点として,(3)冬季休暇時のレポート点数と(4)リアクションペーパー点数とを加算しました。

試験点数+平常点

以上の合計点は以下の通りです。

試験点数+平常点の総計
最大 最小 平均 中央
総計(104点満点プラスアルファ) 120.5 14 59.6 62
底上げ措置

底上げ措置は行いませんでした。

例外的措置

例外的な救済措置として,上記[試験点数+平常点]の総計が

  1. 85点以上である場合にはS
  2. 70点以上85点未満である場合にはA
  3. 55点以上70点未満である場合にはB
  4. 40点以上55点未満である場合にはC

に切り上げしました。

ヒストグラム

以上,試験点数+平常点の結果のヒストグラム(=度数柱状図)は以下のとおりです(なお,小数点以下は切り捨てています)。

明らかに,93点以上の上位グループと,84点以下の下位グループとに別れているように見える。

最終結果
成績分布
点数 人数 割合
S 6 6.4%
A 17 18.1%
B 20 21.3%
C 19 20.2%
D 12 12.8%
X(試験不受験者) 20 21.3%
成績分布の円グラフ

4. 総評

定期試験については,[4]についてだけ,平均点がやや低くなっています。これは,[1]から順に試験解答を解いていくと,時間切れ等により[4]を白紙で出す者が多くなるということが一因でしょう。