1. 期末試験そのものの結果

期末試験

受験者数は36人でした。期末試験(72点満点)の最高点は62点,最低点は14点,平均点は38.1点,中央値(メディアン)は38点でした。なお,平均点では小数点第二位が四捨五入されています(以下同じ)。また,平均点と中央値とでは期末試験非受験者は除外されています(以下同じ)。

期末試験の点数表
最高 最低 平均 中央
試験合計(72点満点) 62 14 38.1 38
[1]所有一般(18点満点) 18 4 12.6 13.5
[2]貸付(18点満点) 18 3 10.6 10
[3]株式会社その1(18点満点) 18 2 11.1 12
[4]株式会社その2(18点満点) 18 0 3.8 2
ヒストグラム

以上,期末試験のみの結果のヒストグラム(=度数柱状図)は以下のとおりです。

全般的によく散らばっている。あえて言うと,28点から48点までの間に集中しているように見える。

2. 平常点

授業内小レポート

ビデオを観ての授業内小レポート(10点満点)は3回行なわれました(合計30点満点)。採点ポイントは以下の通り。

  • ビデオをきちんと見ていたか。(漠然とした抽象的な一般論しか書かれていないレポートは駄目)
  • 論評が論理的であったかどうか。(論評は感想・疑問でもOK。なお,論評が無くビデオの粗筋しか書かれていないレポートは減点)

詳しくは以下のページをご覧下さい。

各小レポートの平均点(レポート未提出者および定期試験未受験者は除く)は以下の通り(小数点第二位四捨五入)。レポート提出者数(人)は実際の提出者の中から定期試験未受験者を除いたもの(平均計算の際の分母)。ただし[]の中に参考値として実際の提出者の人数を出した。

小レポートの平均点
レポート提出者数(人)[実際の提出者数(人)] 平均点(点)
ポンド危機(10点満点) 23[28] 6.0
サブプライム問題(10点満点) 20[25] 6.5
オリンパス不祥事(10点満点) 24[25] 7.0

ボーナス点として,冬季休暇を想定して,レポート(20点満点)を課しました。採点ポイントは以下の通り(重要なもの順)。

  • パクリ(剽窃)がないかどうか。特に──
    • 出典の明示無しでのWeb等からのコピペ
    • 他の学生からのコピペ
  • こちらが提示した三つの論点をすべて取り挙げ,しかもそのそれぞれの論点を明確に区別できるように分けて書いているか。
  • 自分の意見を明確にしているか,また論理的に筋道が通っているか。
  • 著者の意見を正確に捉えているか。

冬季休暇時のレポートの提出者数は12人(すべて定期試験受験者),最高点は18点,最低点は−10点,平均点は10.3点でした。

なお,−(マイナス)10点というのは,Web上の情報資源から複数の剽窃があったレポートです。このようなマイナス点を付けるのに際して,説明責任を私が果たしていなかったとは思えません。第一に,もともと講義内,およびBlackboard / CHORUSを通じて皆さんに配布した「2012年度政治経済学2……冬季課題」には以下の注意書きを私は入れておきました:

Webからのコピペ(無断転載)とかは厳禁です。ゼロ点どころか,マイナス点にします。(出典を明記した引用ならOKですが,自分の意見の部分が主,引用部分が従になるようにしてください)。もちろん,amazon reviewなんかは私はちゃんとチェックしています。〔なお,強調部分は原文では傍点+太いゴシック体〕

第二に,講義内でも,「このレポートを提出しなくても,定期試験受験資格は失わない。コピペしてマイナス点を付けられるくらいなら,レポートなんか出さない方がよほどまし。少なくともマイナス点は付かない」と私は繰り返し注意喚起しておきました。当該レポートにおいては,「自分の感想」の部分に自分の感想がなく,Web上の情報資源からの剽窃しかなかったから,私はこのようなマイナス点を付けざるをえませんでした。

リアクションペーパー

授業内レポートを課していない回には,随時,リアクションペーパーを受け付けていました。リアクションペーパー提出には最大3点のボーナス点を加点しました。

3点満点のリアクションペーパーの平均点等を掲載するのは無意味なので,その提出者数だけグラフで掲示しておきます(提出者数の中には定期試験不受験者も含まれています)。

09月25日は1人,10月02日は16人,10月09日は15人,10月23日は4人,10月30日は10人,11月13日は6人,11月20日は5人,12月04日は7人,12月18日は3人,01月08日は13人。

3. 成績評価の結果(総計)

成績評価は,(1)上記試験点数(72点満点)に,(2)ビデオを観ての授業内小レポート点数(各10点満点,合計30点満点)を加算したもの(合計102点満点)に基づいて行なわれました(試験点数の割合が約70.6%,小レポート点数の割合が約29.4%)。この102点満点に,ボーナス点として,(3)冬季休暇時のレポート点数と(4)リアクションペーパー点数とを加算しました。

試験点数+平常点

以上の合計点は以下の通りです。

試験点数+平常点の総計
最大 最小 平均 中央
総計(102点満点プラスアルファ) 94 15 56.4 53
底上げ措置

底上げ措置は行いませんでした。

例外的措置

例外的な救済措置として,上記[試験点数+平常点]の総計が

  1. 80点以上である場合にはS
  2. 70点以上80点未満である場合にはA
  3. 50点以上70点未満である場合にはB
  4. 30点以上50点未満である場合にはC

に切り上げしました。

ヒストグラム

以上,試験点数+平常点の結果のヒストグラム(=度数柱状図)は以下のとおりです。

最頻値(4人)は35点だが,50点から55点までが中心であるように見える。

最終結果
成績分布
点数 人数 割合
S 6 9.8%
A 3 4.9%
B 15 24.6%
C 10 16.4%
D 2 3.3%
X(試験不受験者) 25 41.0%
成績分布の円グラフ

不合格者は全体の半分近くを占める。ただし,そのほとんどは試験不受験者である。その次には,Bが全体の25%近くを占める。残りをS,A,Cが分け合っている。

4. 総評

定期試験については,一見して明らかなように,[4](バーリ・ミーンズの所有権と支配との分離と,この講義の所有と機能との分離との異同)の平均点が際立って低くなっています。一応,割と力を入れて説明したつもりなのですが,両者の違いがいまいち理解されていなかったようです。また,[4]については,中央値(メディアン)が平均値より低くなっており,しかも2点です。これは,[4]を後回しにした(あるいは[4]が難しかった)から,白紙のまま出した答案が多かったということを意味しています。