質問と回答

政治経済学2を進めるにあたって,政治経済学1の復習は必要かどうか,また必要であれば,またどの点を復習すべきか?

三つのレベルでまとめてみます。

  1. 基本的な原則として,政治経済学2は政治経済学1を受講していなくても理解可能であるように心掛けます。

  2. 一般的に言うと,政治経済学1と同様に,政治経済学2も(1)どの人類社会にも共通な経済活動,(2)市場社会に特有な経済活動,(3)資本主義社会に特有な経済活動の順に話を進めます。従って,政治経済学1のそれぞれの項目に,政治経済学2のそれぞれの項目が対応します。

  3. 個別的に言うと,

    • 政治経済学2の『1. 所有の基礎理論』については,特に政治経済学1の『2. 人間と労働』の「1.2 意志への従属」および『3. 社会と労働』の「1.1 社会的協業」が関連してくるでしょう。
    • 政治経済学2の『2. 私的所有と市場社会』については,政治経済学1の『4. 市場社会のイメージ』全般が関連してくるでしょう。
    • 政治経済学2の『3. 資本主義と私的所有のゆらぎ』の「1. 資本主義社会」については,政治経済学1の『5. 資本主義社会のイメージ』の「1. 資本主義社会の特徴」が関連してくるでしょう。
    • 政治経済学2の『4. 貸付資本の成立』,『5. 銀行制度と私的所有』,『6. 株式会社』における所有と機能との分離については,政治経済学1の『7. イノベーションの構成要素』の理論的帰結(資本主義的営利機能の内部での非市場的組織の発展,科学の応用にともなう投資負担の増大,など)が関連してくるでしょう。