1. はじめに

教育の一環として,私は政治経済学の評価済み成績評価関連資料を配付しています。

あくまでも成績評価の対象となる当該学期が終了したからの配布になります。すなわち,後述するように,在校生については,政治経済学1の評価済み成績評価関連資料の場合には,当該年度の政治経済学2の期間中に,また,政治経済学2のそれの場合には,次年度の政治経済学1の期間中に配布します。当該学期終了後に卒業を控えた卒業予定者の場合には,卒業式までの間になります。

その方法としては,以下のように,学内で資料を直接に手渡すということBlackboardを通じて情報だけを通知するということとを用意しています。

なお,成績評価関連資料は個人情報です。そして,学生の成績評価関連資料に関する限りでは,『個人情報の保護に関する法律』(個人情報保護法)で規定されている個人情報取扱事業者は教員個人ではなく学校法人です。したがって,私は個人情報取扱事業者である学校法人としての大学の従業者として,個人情報取扱事業者である大学の監督に従い,大学のプライバシーポリシーを遵守するということになります(注1)。教育上の効果よりも,また学生の要望よりも,この遵守が優先されるということにご留意ください。

2. 成績評価調査制度の利用

このような,成績評価関連資料の学内での直接配布もBlackboardを通じての情報通知も,自身に付けられた成績評価そのものには大きな疑義を持たない学生向けのものです。すなわち,これはあくまでも教員個人の教育の一環です。しかるに,大学を通じて公式に学生に通知されている成績評価については,いかなる意味でも教員個人が私的にその見直し等をを行うことはできません。たとえ仮に明らかに当方のケアレスミスで誤った成績評価がなされているとしてもです。

したがって,この科目の成績評価に大きな疑義を持った学生は大学が公式に提供している成績評価調査制度(注2)を利用して下さい。もし学生から大学を通して私に成績評価調査の申請があれば,採点ミスがないか見直すのとともに,採点ミスの有無に関わりなく,私は以下で述べるような,学内で直接配布するのと同じ資料を大学を通じてお渡しします。

成績表が学生に公表された時点で,すでに当該年度におけるこの科目の以下の資料が公開されているはずです。

そして,成績表が学生に公表された後で,直ちに,各人の当該年度におけるこの科目の以下の資料が公開されます。

それらを突き合わせれば,私に採点ミスがあったかどうか,学生にも判定することができます。

3. 学内での直接配布

学生証の呈示と引き替えに,採点済み答案のコピーをお渡しいたします。引き渡し期間に,政治経済学の講義を受講しているか,いないかは全く関係ありません。あくまでも当該学期(引き渡し期間の前の学期)に受講していればOKです。日時は火曜日の講義終了後(16:30)が原則ですが,無理な方には相談に応じます。また,在校生の中でも,例えば留学等の理由で引き渡し期間に出講できない方については,相談に応じます。

いずれにせよ,採点済み答案のコピーの配布あるいはBlackboardを通じての獲得点の通知を要望する方はメールで(あるいは教室で直接),その旨,予約して下さい。

4. Blackboardを通じての情報通知

採点済み答案のコピーまでは要らない/講義内に手渡してもらうのは面倒くさいという方は,Blackboardの成績センター(リアクションペーパー・感想文の採点を掲示しているやつです)を利用して,定期試験の各問題の獲得点をお知らせしていますすることができます

2012年度政治経済学2より,平常点の獲得点とともに,以下のものを各人に対して公開しています:

なお,メールでの通知には,応じることができません(注3)


  1. (注1)関連する情報資源へのリンクを提供しておきます:

  2. (注2)成績評価調査申請書の提出には期限があるので,大学を通じて公式・正式に成績評価が判明したらできるだけ早急に申請するようにして下さい。詳しくは教務事務センターに尋ねて下さい。

  3. (注3)Blackboardを通じての担当科目に関する成績評価関連資料の通知は,期末試験の結果を含めてどのようなものであっても,立教大学のプライバシーポリシー上,問題が無いということを,私は法人の総務部の担当者に口頭で確認しています。なお,Blackboardを通じて情報をやりとりする限り,端末とサーバとの間での通信は,教員についても学生についても,SSL通信で暗号化されて保護されています。したがって,学生自身がパスワードを外部に漏洩しない限り,このやり方はそれなりに安全だと思います。

    そして,この点は確認したわけではありませんが,教員に対して配布されている『個人情報取扱の手引き』の中では,成績情報等の個人情報を受け渡しする場合には,直接手渡し,郵送等を原則とするが,やむを得ない場合はファイルを暗合化して添付する等の措置を講じろと書かれています(これが教員・大学間なのか,教員・学生間なのかよくわかりませんが,ここでは両者を包括する一般的な原則と考えておきましょう)。また,別の箇所では,明らかに教員から学生への情報の受け渡しについて,電子メールを利用して成績等の情報を伝えるという方法もあると書かれています。以上を総合してみると,暗号化しておきさえすれば,メールを通じての成績情報の送信はプライバシーポリシー上,例外として許容されているようにも読めます。

    しかし,手数が複雑になる上に,共通の秘密鍵を使って暗号化・復号化する対称鍵方式の場合には,パスワードの受け渡しをどうするのかという問題が生じます。また,公開鍵で暗号化し秘密鍵で復号化する非対称鍵方式の場合には,こちらとしてはPGP / GPGしかサポートすることができませんし,学生の方で公開鍵を用意しなければなりません。そして,なりすましに対しては,対称鍵方式はもちろんのこと,非対称鍵方式も無力です。その対策をどうするのかなど,問題がいろいろと出てきます(もっとも,立教大学のドメインのメールアドレスの場合には,なりすましは比較的に困難でしょうが)。

    そこで,この講義ではメールでの成績関連情報の送信については,これを行わないことにします。